北海道厚真町


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ごあいさつ

 先ずは、本年年明け早々の能登半島地震により、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての皆さまに心よりお見舞いを申しあげます。また、被災地域の皆さまの生活が一日も早く平穏に復することを心からお祈り申しあげます。
 さて、私こと令和6年6月執行の町長選挙におきまして、町民の皆様から深いご理解と力強いご支援を頂き、無投票という形ではありますが5期日の当選を果たさせていただきました。
身に余る光栄でありますとともに、寄せられた熱い期待とその使命の重大さに身の引き締まる思いであり、必ずや北海道胆振東部震災からの一刻も早い復興を果たし、人口減少・少子高齢化の影響を最小限にすべく、細心の注意を心掛けながらも積極的な行財政運営に努めてまいりたいと決意を新たにしているところであります。
 世界秩序が混迷する中、国内経済はポストコロナ社会への期待も相まって緩やかな回復基調にあります。また、失われた30年との訣別、Society5.0、GX、DX、循環型社会、SDGsなど新しい価値の共創に向けた機運が高まっています。
 そうした中で森林再生や宅地の耐震化等災害復旧事業の加速化や庁舎周辺整備、カーボンニュートラル関連施策等に着手している本町にとっては、新たな価値を創造する気概と柔軟さが必要となります。国際情勢の変動性・不確実性は増していますが、ローカルに軸足を置きつつも、世界の動向に機動的に対応していくことが求められています。
 5期日に向けた具体的な所信につきましては、次期定例会において明らかにしてまいりたいと思いますが、これまでの4期16年間は、「みんなの底力で地域再生」を目指した1期日、「豊かな自然と輝く田園を次世代へ引き継ぐ」をテーマとして挑んだ2期日、3期日には田園回帰1%戦略を基本に「みんなが輝き、支持され選択されるまち、住み続けたいまち」を目指してまいりました。それぞれの任期において大切にした視点と政策分野を整理し、一連となる「あつま再生プロジェクト』の実践を通じて、町職員とともに目標達成のために努力してまいりました。おかげをもちまして、社会基盤の整備、社会福祉の増進、産業振興、教育振興、移住定住、子育で支援などの各部分において一定の成果が得られ、また、課題解決に至ったものも多いと考えております。
 しかしながら、平成30年9月に厚真町を含む胆振東部3町甚大な被害をもたらした北海道胆振東部地震により、すべての状況は一変いたしました。発災当初からご尽力をいただいた、国や北海道、全道の市町村や東北各県の行政機関、警察や消防、自衛隊の捜索機関、大勢のボランティアを始め物心両面で支えていただいた全国の皆様には、改めて心から感謝申し上げます。
 その最中の4期目は当該震災からの復旧期ということもあり、「誰一人として取り残さない復旧」を合言葉に、本町が復旧・復興とその先の新しい時代に、「強靭でしなやかなまち」として輝いて居られるよう、「関係人口の創出・拡大」、「多様な人材の活躍推進」、「新しい時代の流れを力にした持続可能なまちづくり」、そして「防災意識社会」を日指して参りました。しかしながら、近年ではさらに巨大な地震災害をもたらすことが予想されている日本海溝・千島海溝周辺での海溝型地展災害に対しても、十分な備えを用意しておかなければなりません。
 一方で、食料や観光という北海道の強みに加えて炭素社会に向けた北海道の潜在力が注目されており、加えて、改世代型半導体製造拠点やデータセンターの進出、再生可能エネルギーを中心としたGX 産業への期待など北海道に吹く新しい風を、本町の持続的発に繋げていく環境が整いつつあるとも考えています。
 気候変動が潰しさを増す中で、生産空間としての北海道の懐の広さも、全国から憧れられる生活空間として再認識されています。北海道には限りない伸びしろがある中、そこに暮らしている私達は、決して諦めることなく様々なアプローチを続けていく必要があります。町民の皆様や関係機関、そして全国に広がるあつま応援団の皆様と協働して、引き続き厚真町の豊かな潜在力を耕してまいりたいと考えています。
 いつの時代にあってもフロンティアと呼ばれる北海道は困難の中にありましたが、その反面、自然の恵みや自然資本は無限大でもあります。自治体を取り巻く地域間競争が激しさを増す中で、広域連携という視点も大切です。町民ファーストでありながらも、包摂性や寛容であること、そして何より私たちは明日を拓く挑戦者であり続けたいと願っています。確かな信念と情熱をもって、町民の皆様と連帯して、復旧・復興の道をたくましく歩み、イノベーション空間として北海道のオンリーワンを目指して、全力投入して参ります。
 町民の皆様、また議会の皆様には、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げ、就任のご挨拶とさせていただきます。


令和6年7月22日

厚真町長 宮坂 尚市朗


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